政治・社会

トランプ氏、大統領と実業家“2つの顔”は両立OK?

2016.12.21R25

いよいよ来年1月20日に迫った、ドナルド・トランプ氏の大統領就任。大統領としての給与は受け取らないという発言も話題になったが、「実業家」としてのトランプ氏の今後も気になるところ。いったいどんな形でビジネスにかかわっていくのだろう? そこで、早稲田大学大学院客員教授の春名幹男氏に、近年の米国での報道からうかがえる、実業家としてのトランプ氏の姿を聞いた。

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「トランプ氏の手がける事業は、父親のフレッド・トランプ氏から受け継いだ不動産事業が主な領域。その他にもデベロッパー事業、ゴルフコース運営、カジノ経営、リゾート開発なども行っています。これらの事業は大統領選期間も続けており、大筋の方針は把握していたようです。大統領就任後は、トランプオーガナイゼーションの会長兼社長からは身を引き、ビジネスは3人の子供たちに任せる予定であるとニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで発言しています」

もともと事業には、長男のドナルド・トランプ・ジュニア、次男のエリック・トランプ、長女のイヴァンカ・トランプの3人が大きくかかわっており、今後の事業運営には大きな問題はないと見られている。

だが、子供たちに任せるとすれば“トランプ・ビジネス”は継続し、大統領退任後は自分の事業に戻る可能性もある。大統領と私企業のオーナーという“2つ顔”は、法的に問題がないのだろうか?

「トランプ氏のビジネスが外交に影響するのではないかと懸念する声は、共和党議員のなかからも挙がっています。例えばトランプ氏はフィリピンでリゾートを経営しており、ドゥテルテ大統領と近い大物のビジネスマンと取り引きしていると言われています。すると、外交的に手心を加えるなど、フィリピン大統領との関係に影響する可能性がありますよね。また、トルコには2つのトランプタワーがあります。今年の大統領選中にクーデター未遂があった際には、トルコの大統領が未遂に収めたことを褒める発言をしたこともありました。当時は候補者だったので利益相反があるとは言えませんが、大統領となれば、懸念される点です」

大統領の給与を受け取らない発言も話題だが、大統領の年俸は約4000万円。春名氏によれば、「給与を受け取らなくとも困らないだけのお金があるのではないか」とのことで、確かにフォーブスが9月に公表した調査では、トランプ氏の資産は約3700億円と推測されているため、それも正しいように思える。

ちなみに、歴代大統領の資産を見てみると…

■歴代大統領資産ランキング(1ドル=100円で換算/※出典:24/7 Wallstreet)
1位 ドナルド・トランプ 約3700億円
2位 ジョージ・ワシントン 約525億円
3位 トーマス・ジェファーソン 約212億円
4位 セオドア・ルーズベルト 約125億円
5位 アンドリュー・ジャクソン  約119億円

と、時代の違いはあるものの、歴代の大統領のなかでもトランプ氏が突出した資産を有するのは疑いようがない。多額の資産を持つことが吉と出るのか凶と出るのか、今後に注目したい。

(飯田 樹)


(R25編集部)
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※当記事は2016年12月20日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。
※コラムの内容は、R25から一部 抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25では図・表・写付きのコラムを掲載しております

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